本のある生活 296件

第296回 小鹿田の里にて

前山 光則  4月22日は、朝の8時前には杖立温泉を発って大分県日田市へ出た。そして日田で、友人のI氏と共に作家・河津武俊氏と会った。河津氏の『肥後細川藩幕末秘聞』(弦書房)の文庫版が出来上がったばかりとのことで、若葉繁
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第295回 温泉場にて

前山 光則  4月21日、杖立温泉に一人で泊まった。谷あいの、昔からある温泉場。湯治場の気どらぬ雰囲気が今も濃厚で、好感が持てるのである。だから、以前から一度ゆっくりここで過ごしてみたいもんだと思っていた。  熊本市方面
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第294回 あれから一年

前山 光則  4月中旬は、弦書房から刊行されたばかりの『熊本地震2016の記憶』を読んだり日記を取り出して記憶を確かめたりしながら、地震のことを思い返して過ごした。  去年の4月14日、午後9時25、6分頃だった。2階で
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第293回 火鉢にあたりながら

前山 光則  4月10日、八代市坂本町の木造3階建て鶴之湯旅館に気の置けない者たち13人が集まり、にぎやかに花見会が行われた。  そこは八代市の中心街から15㎞ほど谷を溯った球磨川右岸に立地しており、旅館の下は清流が音を
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第292回 毛錢の最期は……

前山 光則  淵上毛錢墓前祭や渕上清園卒寿書展のために立て続けに水俣市へ出かけた関係で、あらためて毛錢の作品を読みかえしたり、その詩世界について考えてみたりもした。そして、一昨年11月にわたしは『生きた、臥た、書いた《淵
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第291回 水俣へ

前山 光則  3月9日と3月14日、水俣市へ行った。 9日は、淵上毛錢墓前祭があった。墓前祭についてはこの連載コラム第218回でレポートしたことがあるように、毎年毛錢の命日に催されているのである。午後2時から水俣市役所の
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第290回 鬼八は霜宮にまつられた

前山 光則  いつもこの連載コラムを読んでくれている友人が、電話で言ってきた。「前回の話は、阿蘇の往生岳の別名がドベン岳で、その意味も分かった。しかし、結局、ミコトと鬼八がどうしたってわけや?」――うむ、そうそう、そこま
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第289回 往生岳はドベン岳

前山 光則  この頃、荒木精之編『肥後の民話』を時折り開いて、読んでみている。月に2度ずつ出演してお喋りをしているFMやつしろの番組の中で、この本から順次1編ずつ紹介することにしたからである。民話は、むずかしいことを考え
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第288回 臼内切の丘へ

前山 光則  2月16日、大分県日田市在住の医師で作家の河津武俊氏が、友人とわたしを臼内切(うすねぎり)へと案内してくださった。  午前9時半頃、河津氏の奥様の運転してくださる車に便乗して日田市を出発。車は県境の谷間を縫
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第287回 三畳一間

前山 光則  暦の上ではすでに春だが、実際には毎日寒くてならない。そんな寒い夜、テレビを観ていたら、若い女性歌手が「新宿情話」という実にわびしい歌をカバーして唄っていた。   新宿は西口の    間口五尺のぽん太の店が
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