本のある生活 327件

第287回 三畳一間

前山 光則  暦の上ではすでに春だが、実際には毎日寒くてならない。そんな寒い夜、テレビを観ていたら、若い女性歌手が「新宿情話」という実にわびしい歌をカバーして唄っていた。   新宿は西口の    間口五尺のぽん太の店が
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第286回 「非定住」への眼差し

前山 光則  最近読んだ本でとても興味深かったのは、長野浩典著『放浪・廻遊民と日本の近代』(弦書房)である。箕(み)作りを主な生業として「ミツクリ」とか「ミツクリカンジン」などと呼ばれていた「サンカ」や、海の廻遊漁民であ
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第285回 さよなら、三原さん

前山 光則  弦書房の創立者である三原浩良(ひろよし)氏が、1月20日、亡くなられた。昨年の10月下旬に何人かで島根県松江市までお見舞いに行ったので、闘病生活の大変さは承知していた。だからある程度予測できていたものの、訃
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第284回 十四五本もありぬべし

前山 光則  前回の続きで、あらためて思うのだが、子規は「写生」を唱えた人なのに写生的俳句はさほど見られないのではないだろうか。よく知られている「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」「いくたびも雪の深さを尋ねけり」などもそうで、
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第283回 めでたさも一茶位

前山 光則   めでたさも一茶位や雑煮餅  正岡子規   明けましておめでとうございます。  なんでまた最初に正岡子規の俳句を置いたかといえば、これは小林一茶が「目出度さもちう位也おらが春」と詠んだのを踏まえてあるに違い
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第282回 蜜柑狩りをさせてもらった

前山 光則  宮本常一記念館でこの篤実な民俗学者の撮った写真を見せてもらって、思い浮かべたのはわが八代市在住の麦島勝氏のことである。  麦島氏の写真は庶民の生活風景をよく捉えており、時代の記録として貴重なものだというので
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第281回 星野哲郎・宮本常一

前山 光則 「えん歌」の謎は、翌日になって解けた。   11月21日、この日も天気が良かった。朝から周防大島町平野の星野哲郎記念館へ行ってみた。美空ひばり「乱れ髪」、渥美清「男はつらいよ」、小林旭「昔の名前で出ています」
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第280回 錦帯橋・えん歌風呂

前山 光則  11月20日、快晴。朝から福岡を出て、関門海峡を渡り、午前11時前に山口県岩国市に着いた。有名な錦帯橋を見てみたかった。  行ってみて感心したのは、まず橋の架かる錦川そのものが実に良い川であること。澄みきっ
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第279回 今年も相撲見物

前山 光則  11月19日から四日間、遠出をした。  まず19日、午前6時50分に車で家を出て、福岡へ向かった。9時半頃には福岡市の娘のところへ着くことができて、そして車は置いて一人で先に福岡国際センターへ行った。そう、
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第278回 安か安か寒か寒か雪雪

前山光則  方言には、標準語にない力があると思う。  前回は高木恭造の方言詩集『まるめろ』を開いて青森弁の世界に耽ったが、やがて「方言」ということで頭に浮かんできたのが、     安か安か寒か寒か雪雪  種田山頭火のこの
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