新刊 10件

耳納連山

癒しとしての自然、そして人生――大自然の美しさと人間たちのさまざまな交遊の模様とが織りなす襞の深さによって、読む者を悠久の時間の中へ誘ってくれる。深い余韻を湛えた短編作品集。【文庫判】

  • 文庫判/376頁/並製
  • 978-4-86329-166-9
  • 定価 800円 (+税)
  • 2018年2月発行
漂泊の詩人 岡田徳次郎【新装改訂版】

藤本義一氏・絶賛「全体に漂う詩人の姿の描写は素晴らしいと思います。一人の詩人が貴兄の文章で現在に甦ったと実感しました」――現世を澄徹した眼で洞察し生き方を問い直す作業にこだわり続けた男の生涯。【新装改訂版】

  • 文庫判/487頁/並製
  • 978-4-86329-159-1
  • 定価 800円 (+税)
  • 2017年11月発行
柳宗悦

「民藝」の美の発見者にして日本民藝館の創設者が唱え続けた〈一(いつ)なる美〉〈一(いつ)なる思想〉の核心に迫る。
 柳宗悦は「民藝」の美の発見者として広く知られてきた。しかし不思議なことに、彼自身が唱え続けて止まなかった無対辞の「一」なる思想、すなわち存在するものの一切を全肯定する思想が顧みられるようなことはほとんどなかった。
 民藝とは「一(いつ)」なる美(=根源的美)の提示であった。その民藝の思想の核心にあったのは、世界を美醜正邪に分けて二元的にとらえる近代思想を超えようとするものだった。柳の思想的営為を、作陶の実感を踏まえながら熊本県菊池在の陶工が辿った画期的な一冊。

  • 四六判/308ページ/上製
  • 978-4-86329-168-3
  • 定価 2400円 (+税)
  • 2018年4月発行
かくれキリシタンの起源

現在も継承される、かくれキリシタン信仰の全容を明らかにする。「信仰を変容させた信者」という従来のイメージをくつがえし、長年の「かくれキリシタン」論争に終止符を打つ。
20年におよぶ多角的な研究から見えてきたのは、400年前の宣教師たちが日本人の精神と暮らしを理解して創出した「日本人のキリスト教」と、それを禁教の時代にも守り続けるために信者が選択した「信仰並存」という形だった。
250年にわたる禁教時代を越え、400年間変わらず継承された信仰の実像に迫る。

  • A5判/504ページ/上製/【カラー口絵付】
  • 978-4-86329-165-2
  • 定価 4000円 (+税)
  • 2018年3月発行
最後の漂海民

辺境の海(=東シナ海)を駆け巡った無告の「海人(かいじん)」たちへの挽歌。甦る海人の系譜(白水郎(あま)―海夫(かいふ)―家船(えぶね))と環東シナ海交易圏(博多~琉球列島~中国・寧波~朝鮮半島)。
年間のほとんどを船の上で暮らした家船(長崎県西海市を拠点とした海人)と対馬の海女たちからの聞き書きをもとに、海に生きた人々の漁法、交易の方法、暮らしぶりから安徳天皇伝説・船霊信仰等民俗学的考察まで、海からの視点でまとめられた海洋文化論。環東シナ海をめぐる交易の多様さが浮かびあがる。

  • 四六判/220ページ/並製
  • 978-4-86329-167-6
  • 定価 1800円 (+税)
  • 2018年2月発行
西南戦争 民衆の記

西南戦争(明治10年、1877)を、民衆側、特に戦場となり惨禍を被った人々の側から描く。
西南戦争とは何だったのかを民衆側の視点から徹底して問い直す力作。この戦争がいわば見世物であったこと(新聞、錦絵がよく売れて、芝居の題材にもなった)。さまざまな商売が繁盛し戦争バブルが発生したこと。戦争と並行する形で農民一揆が起きたが、その一揆勢は官軍や薩軍には加わっていないということ。戦争で広まった病気(コレラ、天然痘など)が流行したこと――など、戦場のリアル(現実)を克明に描くことで、「戦争」の本質(憎悪、狂気、人的・物的な多大なる損失)を改めてうったえかける。

  • 四六判/288頁/並製
  • 978-4-86329-163-8
  • 定価 2200円 (+税)
  • 2018年1月発行
夜ノ果ててのひらにのせ

かじかむ指で海辺に転がる貝殻を耳に当てる
ちいさい頃に聴いた海の響きとは違う音がする
それは
「さみしい」
と言いつづけることにあきあきした少女が
世界中を吸い込もうとしている音だった(本文より)

「わたしたち きょうだけはあしたをむかえたい」
時をこえ、空間をこえ、記憶をこえて―――――つながる。
くり返す、新しい夜 二十五夜。
第三詩集にして、著者初の連作詩。
 
 

  • 四六判/128頁/上製
  • 978-4-86329-160-7
  • 定価 1800円 (+税)
  • 2017年11月発行
反戦映画からの声

世代をこえて、戦争の記憶を物語る。42本の反戦映画がリアルに描く戦前・戦中・戦後の実相を読み解く。

時代はいつでも、小さなことがきっかけとなり、全体主義の貌に変わりうるということを過去の反戦映画を読みとくことで伝える。思想弾圧、戦中の狂気、特攻という悲劇、ヒロシマ・ナガサキ(原爆)、戦後難民となった引揚者、8・15から東京裁判――42本の反戦映画は活字とは違ったリアルさで戦争の記憶を物語る。人間性と平穏な暮らしを破壊して何も産み出さない〈戦争〉とは何なのか。国家と個人、権力と民衆に思いをはせて、平和を守る覚悟を新たにする願いを込めた一冊。

  • A5判/220頁/並製
  • 978-4-86329-162-1
  • 定価 1900円 (+税)
  • 2017年12月発行
〈水俣病〉事件の61年

ひとつの公害病として、水俣病が公式に確認(1956)されてから今年(2017)で61年がたつ。この間、水俣病闘争、見舞金契約、認定問題など政治的社会的にさまざまな動きがあった。それは今も続いており、胎児性水俣病などを含めて世界的に水銀汚染が問題になっている。しかし、水俣病はその大半が未解明のままなのである。本書は、初心者も含めて、「水俣病」の病名、メチル水銀汚染の海域の範囲、毛髪水銀値からみた健康影響、社会的な「認定」と医学的な「診断」の違いなど未解明の問題点を講義した、その記録集。

  • A5判/240頁/並製
  • 978-4-86329-161-4
  • 定価 2200円 (+税)
  • 2017年11月発行
死民と日常

著者初の水俣病闘争論集ー水俣病問題の原点がここにある。
裁判闘争でもなく公害闘争でもない水俣病闘争とは何だったのかー
昭和31年(1956)、水俣病が公式に確認されてから2017年で61年がたつ。この長い事件史の中で、企業・行政の責任、謝罪・補償、患者認定の制度、被害の状況・対策など様々な問題が全国的に取りあげられる原点となった出来ごとが、本書のテーマ「水俣病闘争」である。昭和44年(1969)、いかなる支援も受けられず孤立した患者家族らと立ち上がり、〈闘争〉を支援することに徹した著者による初の闘争論集。当初、患者たちはチッソに対して何を求めたのか。市民運動とは一線を画した〈闘争〉の本質を改めて語る注目の一冊。

  • 四六判/288頁/上製
  • 978-4-86329-146-1
  • 定価 2300円 (+税)
  • 2017年11月発行
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