美術・芸術・写真  42件

FUKUOKA U ブックレット 15
平成の黙示録「ヘヴンズストーリー」をよむ

怪物はどこにいる? 鬼才・瀬々敬久監督の問題作「ヘヴンズストーリー」に宗教人類学者が迫る。
【「はじめに」より】1989年に年号が「昭和」から「平成」に変わり、それから10年間に日本全体を震え上がらせる大きな災害や事件が発生しました。……「平成の闇」とも呼ばれるこの10年あまりの期間は、日本の戦後を区画するうえでひとつの指標とされる時代ともなりました。その時代の変化を敏感に感じてきた映画人たちが、自主製作した映画が『ヘヴンズストーリー』(2010年)でした。……この作品がもつ人間、社会、自然・宇宙に対する深いまなざしや思いについて、監督・瀬々敬久氏と宗教人類学者・関一敏氏とに語り合ってもらうことにより、この作品のもつ黙示録的な世界に未来に向かう新たな視点から光を当ててみようと試みたのでした。

  • A5判/64ページ/並製
  • 978-4-86329-175-1
  • 定価 680円 (+税)
  • 2018年7月発行
美意識のありか

日本人独自の感性はどこからくるのか。
日本人の美的感性は、世界的にみても独特であると言われている。自然の風物が造り出す形・音・色・光と影を細やかにとらえながら、歌・童話・布地の模様などに描き出す。花鳥風月のことばが示すように、自然界にあるさまざまな風物、虫や鳥の形や声、風が運ぶ音や刻一刻と移り変わる景色の妙、月が映し出す幽玄の味わいなど、その感覚の細やかさは、どこからくるのだろうか。
本書は、伝統文様のデザイナーである著者が、その美意識の源を具体的にたどるひとつの方法として、明治・大正・昭和初期の近代教科書の挿絵と文章に探り、脈々と受け継がれてきた感性を明快に語る。

  • A5変型判/220ページ/並製
  • 978-4-86329-174-4
  • 定価 2000円 (+税)
  • 2018年7月発行
柳宗悦

「民藝」の美の発見者にして日本民藝館の創設者が唱え続けた〈一(いつ)なる美〉〈一(いつ)なる思想〉の核心に迫る。
 柳宗悦は「民藝」の美の発見者として広く知られてきた。しかし不思議なことに、彼自身が唱え続けて止まなかった無対辞の「一」なる思想、すなわち存在するものの一切を全肯定する思想が顧みられるようなことはほとんどなかった。
 民藝とは「一(いつ)」なる美(=根源的美)の提示であった。その民藝の思想の核心にあったのは、世界を美醜正邪に分けて二元的にとらえる近代思想を超えようとするものだった。柳の思想的営為を、作陶の実感を踏まえながら熊本県菊池在の陶工が辿った画期的な一冊。

  • 四六判/308ページ/上製
  • 978-4-86329-168-3
  • 定価 2400円 (+税)
  • 2018年4月発行
反戦映画からの声

世代をこえて、戦争の記憶を物語る。42本の反戦映画がリアルに描く戦前・戦中・戦後の実相を読み解く。

時代はいつでも、小さなことがきっかけとなり、全体主義の貌に変わりうるということを過去の反戦映画を読みとくことで伝える。思想弾圧、戦中の狂気、特攻という悲劇、ヒロシマ・ナガサキ(原爆)、戦後難民となった引揚者、8・15から東京裁判――42本の反戦映画は活字とは違ったリアルさで戦争の記憶を物語る。人間性と平穏な暮らしを破壊して何も産み出さない〈戦争〉とは何なのか。国家と個人、権力と民衆に思いをはせて、平和を守る覚悟を新たにする願いを込めた一冊。

  • A5判/220頁/並製
  • 978-4-86329-162-1
  • 定価 1900円 (+税)
  • 2017年12月発行
謡曲を読もう【改訂版】

観世流謡曲百番解説集。謡曲をはじめる、親しむ、深める入門書として最適な一冊。おすすめ謡曲十四番をはじめ、演目百曲について「あらすじ・見どころ」を要点解説。珠玉の言葉の宝庫である謡曲を「文学」として味わう。
「謡うもの」とされている謡曲だが、じつは読み物としてとても魅力に富んだ作品が多い。展開される物語は、伝承ものや権力者の礼賛もあるが、多くは男と女の愛憎、戦乱、貴族の私生活などを通して、人間を深く掘り下げた、人生ドラマにあふれている。本書では、観世流謡曲の演目100曲について、あらすじや物語の背景を簡潔に解説。

  • A5判/224頁/並製
  • 978-4-86329-144-7
  • 定価 1600円 (+税)
  • 2017年1月発行
天草キリシタン紀行

禁教期にも信仰を守り続けた島の人々の《信仰遺産》が、いま世界遺産を目ざす。
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産登録をめざす12の構成資産のうち、重要拠点として天草の崎津集落がある。ここは、島原天草の一揆のあと、禁教期にも信仰を守り続けた静かな漁村として最近注目を集めている。この集落の中心が、海に面した崎津教会である。礼拝堂が畳敷きで海の教会として有名だ。本書では、この教会でのミサの様子を特別に収録した他、集落に残る隠れ部屋や家庭祭壇の独特な風情など写真200点を収録。また450年の天草キリスト教史等資料も紹介。完全英訳付き。

  • B5判/104頁/並製
  • 978-4-86329-142-3
  • 定価 2100円 (+税)
  • 2016年10月発行
川原慶賀の「日本」画帳

シーボルトの絵師の眼で1800年代のNIPPONを視る! あの〈踏絵〉を描いた川原慶賀の画期的画文集。〈シーボルトのカメラ〉と称された長崎出島出入絵師・川原慶賀による記録画が語る江戸庶民の日常。本書は、シーボルトコレクションの多くを所蔵するオランダ・ライデン国立民族学博物館などの協力により、慶賀作品200点余と関連図版・写真150点を収録。シーボルトが、日本の風物と日本人について、情報収集の目的で、その専属絵師・川原慶賀に描かせた絵を歳時記を軸に編集。さらに、同時代に書かれた野口文龍(地役人、国学者)による『長崎歳時記』の文章を組み合わせるとこで、絵の意味と時代背景がより鮮明に浮かび上がるように構成。

  • A5ヨコ判/256頁/並製/筒箱入
  • 978-4-86329-136-2
  • 定価 2700円 (+税)
  • 2016年6月発行
FUKUOKA U ブックレット 10
林権澤は語る

韓国映画界の巨匠・林権澤(イム・グォン・テク)監督の原点。名作『風の丘を越えて』で知られる巨匠が自らの半生を語る。戦争や時代に翻弄されながら、辿りついた世界観とは。

  • A5判/64頁/並製
  • 978-4-86329-128-7
  • 定価 680円 (+税)
  • 2015年12月発行
済州島と大阪

阪神淡路大震災後の、あるニュース番組がきっかけで知った、済州島にルーツを持つ大阪の「在日」の日常を活写。町の運動会、おやじバンドのコンサート、巫者の祈祷など、静かに生きる姿が胸を打つ写真帖。

  • A4判変形/120頁/並製
  • 978-4-86329-113-3
  • 定価 2000円 (+税)
  • 2015年3月発行
山本作兵衛と日本の近代

2011年、日本初のユネスコ「世界記憶遺産」に山本作兵衛の炭坑画や日記などが登録された。《山本作兵衛コレクション》なぜ評価されたのか、そこには何が描かれているのか。作兵衛画は芸術か、記録画か――絵画、石炭産業および近代史に精通した5人が、あらためてその価値と魅力の原点に迫る。

  • 四六判/192ページ/並製
  • 978-4-86329-104-1
  • 定価 1800円 (+税)
  • 2014年08月発行
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