歴史・伝記  103件

踏み絵とガリバー

イギリス人作家のスウィフトはなぜ、『ガリバー旅行記』(1726刊)に、日本の踏み絵とオランダ人の話を登場させたのか。
あの夏目漱石も愛読し、誰もが知っている『ガリバー旅行記』に、踏み絵とオランダ人の話が出てくることはあまり知られていない。漱石もその〈第3篇〉は正当に評価していない。
全4篇からなる『ガリバー旅行記』の中で、特異な構成をもつこの〈第3篇〉に注目し、18世紀の江戸期(鎖国)日本とオランダの交易の実態、さらにイギリス・ポルトガル・スペイン各国間の外交覇権争いを多角的に描く異色の歴史書。

  • 四六判/220ページ/並製
  • 978-4-86329-181-2
  • 定価 1900円 (+税)
  • 2018年10月発行
明恵【下巻】

日本思想史上の巨星・明恵(1173~1232)。知られざるその全生涯を描く初の長編歴史小説。現代社会にも通じる明恵上人の生き方・思想を耽読できる重厚な全2巻。

【下巻】明恵が遺した生きる叡智=意識覚醒の方法はあるのか。何者でもなく生きることの尊さを唱え、人が人としてあるべき形とは何かを説き続け、学識を実践に移した高僧の生涯。その思想は、承久の乱後、北条泰時が、武士のあるべき姿、守るべき倫理、行動規範について定めた「御成敗式目」に強い影響を与え、後の徳川幕府による平和の礎となったとも言われている。

  • 四六判/520ページ/並製
  • 978-4-86329-179-9
  • 定価 2200円 (+税)
  • 2018年9月発行
明恵【上巻】

日本思想史上の巨星・明恵(1173~1232)。知られざるその全生涯を描く初の長編歴史小説。現代社会にも通じる明恵上人の生き方・思想を耽読できる重厚な全2巻。

【上巻】鎌倉初期、戦乱と飢餓、疫病が蔓延する中で、衆生救済とは何なのかを命を賭して考え続けた高僧・明恵。政情不安の解消や商業活動の活性化などではなく、人々の心の内にある意識の変革と覚醒に働きかけた彼の思想の核心に迫る。多くの人が人生の最後に高山寺・明恵上人に辿り着き、自分自身を知り人が人としてあるべき形とは何かに気づかされると言われている。

  • 四六判/492ページ/並製
  • 978-4-86329-178-2
  • 定価 2200円 (+税)
  • 2018年9月発行
戦地巡歴

小さな家族の歴史と記憶――日本のどこにでもある家族の戦争と戦後がここにある。
著者は、昭和13年に中国で戦死した祖父の日記に静かに耳を傾ける。名誉ある戦死をとげねば故郷の家族に迷惑がかかる、だから「戦争は家族のためですよ」と言った元日本兵や「軍隊は軍隊を守るために存在する」と言い放った元日本兵の言葉に衝撃をうける一方で、祖父が戦死した中国の現地へも取材を試みる。当時を知る中国人たちの肉声から耳をそらさず正面から受けとめる。平和を生き抜くための言葉を祖父の声=日記と中国現地の人々の暮らしの中に探す、心の旅の記録。

  • 四六判/288ページ/並製
  • 978-4-86329-176-8
  • 定価 2200円 (+税)
  • 2018年8月発行
美意識のありか

日本人独自の感性はどこからくるのか。
日本人の美的感性は、世界的にみても独特であると言われている。自然の風物が造り出す形・音・色・光と影を細やかにとらえながら、歌・童話・布地の模様などに描き出す。花鳥風月のことばが示すように、自然界にあるさまざまな風物、虫や鳥の形や声、風が運ぶ音や刻一刻と移り変わる景色の妙、月が映し出す幽玄の味わいなど、その感覚の細やかさは、どこからくるのだろうか。
本書は、伝統文様のデザイナーである著者が、その美意識の源を具体的にたどるひとつの方法として、明治・大正・昭和初期の近代教科書の挿絵と文章に探り、脈々と受け継がれてきた感性を明快に語る。

  • A5変型判/220ページ/並製
  • 978-4-86329-174-4
  • 定価 2000円 (+税)
  • 2018年7月発行
かくれキリシタンの起源

現在も継承される、かくれキリシタン信仰の全容を明らかにする。「信仰を変容させた信者」という従来のイメージをくつがえし、長年の「かくれキリシタン」論争に終止符を打つ。
20年におよぶ多角的な研究から見えてきたのは、400年前の宣教師たちが日本人の精神と暮らしを理解して創出した「日本人のキリスト教」と、それを禁教の時代にも守り続けるために信者が選択した「信仰並存」という形だった。
250年にわたる禁教時代を越え、400年間変わらず継承された信仰の実像に迫る。

  • A5判/504ページ/上製/【カラー口絵付】
  • 978-4-86329-165-2
  • 定価 4000円 (+税)
  • 2018年3月発行
最後の漂海民

辺境の海(=東シナ海)を駆け巡った無告の「海人(かいじん)」たちへの挽歌。甦る海人の系譜(白水郎(あま)―海夫(かいふ)―家船(えぶね))と環東シナ海交易圏(博多~琉球列島~中国・寧波~朝鮮半島)。
年間のほとんどを船の上で暮らした家船(長崎県西海市を拠点とした海人)と対馬の海女たちからの聞き書きをもとに、海に生きた人々の漁法、交易の方法、暮らしぶりから安徳天皇伝説・船霊信仰等民俗学的考察まで、海からの視点でまとめられた海洋文化論。環東シナ海をめぐる交易の多様さが浮かびあがる。

  • 四六判/220ページ/並製
  • 978-4-86329-167-6
  • 定価 1800円 (+税)
  • 2018年2月発行
西南戦争 民衆の記

西南戦争(明治10年、1877)を、民衆側、特に戦場となり惨禍を被った人々の側から描く。
西南戦争とは何だったのかを民衆側の視点から徹底して問い直す力作。この戦争がいわば見世物であったこと(新聞、錦絵がよく売れて、芝居の題材にもなった)。さまざまな商売が繁盛し戦争バブルが発生したこと。戦争と並行する形で農民一揆が起きたが、その一揆勢は官軍や薩軍には加わっていないということ。戦争で広まった病気(コレラ、天然痘など)が流行したこと――など、戦場のリアル(現実)を克明に描くことで、「戦争」の本質(憎悪、狂気、人的・物的な多大なる損失)を改めてうったえかける。

  • 四六判/288頁/並製
  • 978-4-86329-163-8
  • 定価 2200円 (+税)
  • 2018年1月発行
反戦映画からの声

世代をこえて、戦争の記憶を物語る。42本の反戦映画がリアルに描く戦前・戦中・戦後の実相を読み解く。

時代はいつでも、小さなことがきっかけとなり、全体主義の貌に変わりうるということを過去の反戦映画を読みとくことで伝える。思想弾圧、戦中の狂気、特攻という悲劇、ヒロシマ・ナガサキ(原爆)、戦後難民となった引揚者、8・15から東京裁判――42本の反戦映画は活字とは違ったリアルさで戦争の記憶を物語る。人間性と平穏な暮らしを破壊して何も産み出さない〈戦争〉とは何なのか。国家と個人、権力と民衆に思いをはせて、平和を守る覚悟を新たにする願いを込めた一冊。

  • A5判/220頁/並製
  • 978-4-86329-162-1
  • 定価 1900円 (+税)
  • 2017年12月発行
日韓メモリー・ウォーズ

〈ずれ〉と〈ゆがみ〉の根源へ――日本と韓国の間に横たわる認知ギャップを探る。
『帝国の慰安婦』の著者・朴裕河(パク・ユハ)氏が騒動の最中に登壇。自著について、過去とこれからの日韓関係について、上野氏らと語りあったシンポジウム(2016年3月)をもとにまとめた一冊。植民地時代、冷戦時代、ポスト冷戦時代、そして現代――揺れ動いてきた日韓関係。慰安婦や領土問題を政治、文化、メディア、インターネットなどのキーワードで読み解く。「真実は何かに執着するより、共有しうる事実を〈どう考えるか〉」

  • 四六判/160頁/並製
  • 978-4-86329-156-0
  • 定価 1700円 (+税)
  • 2017年9月発行
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