連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2017.02.27

file10 半田赤レンガ建物

市原猛志

【半田赤レンガ建物(1898年竣工)愛知県半田市】
 
 11月の産業考古学会全国大会と赤煉瓦ネットワーク全国大会の日程がかぶってしまい、どちらも参加する必要があったことから、学会は研究発表大会の途中で中座し、新幹線に乗り込み、名古屋経由で愛知県半田市に向かう。半田、といわれてもぴんとこない方が多いかもしれないが、ここで生産された商品は、日本のほぼ全ての家庭にあるはずだ。非上場企業の大手であるミツカンの本社があるのがこの半田市である。
 こちらにある旧カブトビール半田工場が2016年の赤煉瓦ネットワーク全国大会の会場である。こちらの工場もまた、ミツカンの前身である中埜酢店中埜又左衛門と盛田善平らによって作られたビール会社「丸三麦酒醸造所」が作ったビール専用の工場である。実施設計者は福岡県庁舎(1915年竣工、現存せず)などの設計者で知られる妻木頼黄。後に会社はカブトビールという名のビールブランドを生み出し、全国的に売り出されていたが、1933年に当時最大のビール会社であった大日本麦酒(サッポロ・アサヒの前身)と合併、工場はその後様々な用途に用いられていたが、1996年に民間企業から半田市に譲渡される。2015年には耐震補修を終え半田赤レンガ建物として一般公開、今回赤煉瓦ネットワーク全国大会、そして懇親会の会場として使用された。
 
 
 
半田赤レンガ建物

▲半田赤レンガ建物(1898年竣工)愛知県半田市

 
 
 

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