連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2017.04.26

file16 永田橋市場

市原猛志
 
【永田橋市場(1968年竣工)鹿児島県奄美市】
 
 奄美での講演会の翌日は、まちあるきイベントと周辺地域の案内があった。名瀬市街でのまちあるきイベントは、まちの成立を役場をはじめとした行政機関の移転を軸として、港湾機能や住民の生活の場など様々な視点で、街の移り変わりを見ていくという非常に興味深い内容であったが、このイベントの中で気になる建物を見つけた。
「奄美大島カトリック教会発祥の地」の石碑の隣地にあるそれは、永田橋市場という名前で、戦後における公設市場としての役割を担っていたという。現在まちづくり団体などが使用方法について模索しているさなからしいが、とにかく外観の異質さは他の建物のインパクトを一瞬にして奪ってしまうほどだ。一見すると魚の骨のようにも見えるパッドレス(控壁)は、建物内部に余分な柱を造ることを防ぎ、市場ならではの広々とした空間を確保するために機能している。その外観が機能を意味しているという点では、これもまた奄美地区を代表するモダニズム建築だと言えよう。
 
 
 
永田橋市場

▲永田橋市場(1968年竣工)鹿児島県奄美市

 
 
 

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