連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2017.07.18

file25 原油処理施設群

市原猛志
 
【石油の里公園内:1903年~1996年稼働/新潟市秋葉区/煉瓦造・木造平屋建施設】
 
 石油の里公園内には、中野邸という近代和風建築や世界の石油館という展示施設、または掘削現場として井戸が多く設置されていた山中のほかにも、石油に関わる施設が多く現存する。それらは、1996年まで丸泉石油興産(株)によって実際の石油採掘に用いられ、ここで取れた原油は1942年までは信濃川の渡し場まで、また後年はパイプラインによって矢代田駅まで運ばれていたという。
 採油の際に同時に汲み上げられる水と原油とを分離するために設けられた煉瓦造の濾過池や水切りタンク、さらに水分を蒸発させる加熱炉、送油管などの石油精製・備蓄施設は、一見したところでなかなかその用途が見出しがたいが、鋳鉄や煉瓦、さらに木工所の土壁など種々様々な素材で構成された施設群は、ただ眺めているだけでも、ものづくりの原点にあるわくわくした感覚をかき立てる。旧中野邸を挟み、少し離れた所に遺されているC3号井とポンピング装置、さらに手作業で濾過を行っていた際の「泥溜」と呼ばれていた濾過池も見ておきたい。
 
 
 
25-1-土蔵造の旧木工室。後年は事務所としても使用された。-s

▲土蔵造の旧木工室。後年は事務所としても使用された

 
 
25-2-煉瓦造の加熱炉-s

▲煉瓦造の加熱炉

 
 
25-3-特徴的な丸みを帯びた煉瓦造濾過池-s

▲特徴的な丸みを帯びた煉瓦造濾過池

 
 
 

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