連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2017.10.06

file33 西欧館

市原猛志
 
【旧大東京火災海上保険仙台支店/1936年竣工/仙台市青葉区/鉄筋コンクリート造2階建】
 
 仙台市は東日本大震災以降数度訪れているが、いつも他地域に向かう際の中継点として素通りすることが多く、今回は久々に東北大学を歩いた。それと同時に、昼食がてら様子伺いに見に行った建物がこの「西欧館」である。
 全面をタイルで覆い、窓の少ない建物自体は、もともとは保険会社の社屋として、戦後は店舗として用いられており、仙台市の中心部にありながら、使い続け遺っている様を見ることができる。パラペット(屋根部分を隠す胸壁)が様式主義的ではあるが、これは保険会社という用途に起因すると考える。佐藤功一の設計物件で、現存する数少ないオフィスビル建築であることも、建築分野の人間にとってはポイントと言えよう。
 今回、6年ぶりに訪れてみると、リノベーションされたのか、一階部分は改装された印象を持つが使用され続けている。次は2階も拝見したいと思うところであるが、唯一の問題は、階上は歯科医院であること。あまりお世話になりたくないところではある。
 
 
 
33-1-まちなかに凜とたたずむ西欧館-s

▲まちなかに凜とたたずむ西欧館

 
 
33-2-避雷針を兼ねた正面パラペットの飾り-s

▲避雷針を兼ねた正面パラペットの飾り

 
 
 

こんなのもアリマス

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