連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2017.12.27

file40 山田守邸

市原猛志
 
【1959年竣工/東京都港区/鉄筋コンクリート造3階建】
 
 産業考古学会の理事会があり、今年何度目かの東京入り。会議自体は遅い時間からの開催であったので、お昼までの間にどこかを見学したいという願望がうずうずとわいていた。前日に色々と調べていると、なんと建築家・山田守(1894-1966)の自邸がたまたまこの日公開されているという。これは行くしかなかろう、と羽田空港から邸宅のある南青山まで直行した。
 外観は個人宅と思ってみるだけではピンと来ない方もいるかもしれない。しかしながら、そこは逓信建築の代表格である山田らしい、外観に見える建物の角を面取りしたスタイルや、2階部分の大胆な窓構成、さらに螺旋階段など、逓信建築で使われたモチーフがやはり自邸にも活かされている。一階部分がカフェ、二階は画廊などの形で使用されており、今でも子孫の方が住まわれているため、内部の撮影は禁止。また建築事務所を兼ねていた3階エリアは見学できなかったが、2階は見事な和室。窓からは築堤を見ることができ、山田守が妻のために建てたと言われる空間は、実に外観からは想像できない落ち着きを見せるものであった。
 
 
 
40-1-山田守自邸。築山があるため、3階建てであるにもかかわらずボリューム感が目立たない。-s

▲山田守自邸。築山があるため、3階建てであるにもかかわらずボリューム感が目立たない

 
 
40-2-奥に見えるシリンダー状の部分が、階段室となっている。-s

▲奥に見えるシリンダー状の部分が、階段室となっている

 
 
40-3-2階窓周り拡大。内部が和室であることが障子から分かる。-s

▲階窓周り拡大。内部が和室であることが障子から分かる

 
 
 

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