最後の漂海民

四六判/220ページ/並製
978-4-86329-167-6
定価 1800円 (+税)
2018年2月発行
西海の家船と海女

辺境の海(=東シナ海)を駆け巡った無告の「海人(かいじん)」たちへの挽歌。甦る海人の系譜(白水郎(あま)―海夫(かいふ)―家船(えぶね))と環東シナ海交易圏(博多~琉球列島~中国・寧波~朝鮮半島)。
年間のほとんどを船の上で暮らした家船(長崎県西海市を拠点とした海人)と対馬の海女たちからの聞き書きをもとに、海に生きた人々の漁法、交易の方法、暮らしぶりから安徳天皇伝説・船霊信仰等民俗学的考察まで、海からの視点でまとめられた海洋文化論。環東シナ海をめぐる交易の多様さが浮かびあがる。

東 靖晋

あずま・やすゆき

1946年兵庫県淡路島生まれ。中央大学法学部卒業。68年毎日新聞社入社。熊本支局長、編集委員などを経て、2006年定年退職。著書に『境のコスモロジー 市・渚・峠』(海鳥社)『西海のコスモロジー 海人たちの時間と空間』(弦書房)。共著に『漂民の文化誌』(葦書房)ほか。

【目次より】

第一部 西彼杵半島・瀬戸の家船

Ⅰ 最後の家船系漁師たち
  九州家船の本拠地へ/「カズラ網」とは何か/「キノコ雲」から「流れ船」まで/漂泊民と定着民のはざま

Ⅱ 西海海人の系譜をたどる
  カエキ―交換する世界/「白水郎」「土蜘蛛」とは何者か/宣教師たちの見た家船

Ⅲ 石鍋と南島をつなぐもの
  南島史を揺るがす喜界島/琉球社会の劇的転換

第二部 対馬・曲の海女

Ⅰ 海女―海底労働の世界
  海女仲間への道のり/その名も「ドンブリ海女」

Ⅱ 漂泊・移動の日々
  海の民と里の民の交流/ハル・べーべーの一年

Ⅲ 歴史と伝承の曲海女
  島社会と海女部落/安徳天皇伝説を抱く民
こんなのもアリマス

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