連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2018.04.11

file47 三池港施設群

市原猛志
 
【1909年完成/福岡県大牟田市/木造平屋建動力室・煉瓦造水門他】
 
 2015(平成27)年の「明治日本の産業革命遺産」世界遺産登録以降、大牟田市では炭鉱遺産の観光に向けた整備が進められている。その中で地元研究会主催の見学会があると連絡があり、大牟田に伺った。集合場所である大牟田駅の西口から各自車に分乗し西へ数分、まず向かった先は世界文化遺産の構成資産である三池港である。現役の港湾施設であるため、普段は非公開となっているが、今回、学会の見学会ということで特別に見学することが出来た。
 この港の特長は、干満差の大きな有明海に面していることから、満潮時に入港した船舶が係留時に干潮で動きが取れなくなる事態を防ぐため、港の入り口にパナマ運河に見られるような閘門を設け、港内の水位を一定に保つ仕組みを備えている。煉瓦造の排水用水門と船舶が通る開閉式の閘門がセットとなり、月数回程度今でも開閉を繰り返しているという。今回、閘門の動力室と機械を拝見することも出来た。明治期に作られた港湾システムが今も稼働していることは、非常に興味深く、世界遺産としての価値を実感する。
 
 
 
47-1-三池港閘門-s

▲三池港閘門

 
 
47-2-港内水量調整用の水門-s

▲港内水量調整用の水門

 
 
 
47-3-三井のマークと懸魚(建物妻部に設けられる、火災避けを願う意匠)が取り付けられている。-s

▲三井のマークと懸魚(建物妻部に設けられる、火災避けを願う意匠)が取り付けられている

 
 
47-4-機械類は、三池港開港時から修理を重ね稼働を続けている。-s

▲機械類は、三池港開港時から修理を重ね稼働を続けている

 
 
 

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