連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2018.05.01

file49 旧三井港倶楽部

市原猛志
 
【1908年竣工/福岡県大牟田市/木造2階建】
 
 初めて大牟田を訪れてから、もう20年近く経とうとしている。来るたびに産業遺産としても、食の上でも魅力にあふれたところで、当然その両方を兼ね備えた施設もある。三川坑の裏手にある旧三井港倶楽部がそれだ。ハーフティンバー(建物の柱などの材が表面に出て意匠となっているスタイル)の外観はほほえましく、ところどころにはゆがみのある古いガラスが現存している。そして、なんといってもここの名物はカレーライス。大牟田市民なら一度は訪れたことがある建物ではないだろうか。
 かつては三井財閥の社員向け社交場として用いられ、昭和天皇の三井三池炭鉱行幸の際にも休憩所として使用されたが、現在は広く一般市民にも開放しておりちょっとしたパーティー会場としても用いられている。世界遺産登録に向けた民間支援団体として2006年に立ちあげられた九州伝承遺産ネットワークの設立準備会合が行われた場所もここであり、炭鉱の歴史のみならず、世界遺産構想とも縁深い施設といえよう。
 
 
 
49-1-旧三井港倶楽部-s

▲旧三井港倶楽部

 
 
 
49-2-贅をこらしたマントルピース-s

▲贅をこらしたマントルピース

 
 
49-3-二階に続く階段-s

▲二階に続く階段

 
 
 

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