美意識のありか

A5変型判/220ページ/並製
978-4-86329-174-4
定価 2000円 (+税)
2018年7月発行
万葉のこころが育てた感性

日本人独自の感性はどこからくるのか。
日本人の美的感性は、世界的にみても独特であると言われている。自然の風物が造り出す形・音・色・光と影を細やかにとらえながら、歌・童話・布地の模様などに描き出す。花鳥風月のことばが示すように、自然界にあるさまざまな風物、虫や鳥の形や声、風が運ぶ音や刻一刻と移り変わる景色の妙、月が映し出す幽玄の味わいなど、その感覚の細やかさは、どこからくるのだろうか。
本書は、伝統文様のデザイナーである著者が、その美意識の源を具体的にたどるひとつの方法として、明治・大正・昭和初期の近代教科書の挿絵と文章に探り、脈々と受け継がれてきた感性を明快に語る。

樹下 龍児

きのした・りゅうじ

1940年、旧満州、奉天(現瀋陽)生まれ。1964年、東京都中央区人形町に、伝統文様デザイン工房「龍事務所」を開設。「伝統芸術振興会」で、子どものための日本文様教室を担当、現在継続中。著書に、『日本の文様その歴史』(ちくま学芸文庫)『風雅の図像』(ちくま学芸文庫)『おもしろ図像で楽しむ近代日本の小学教科書』(中央公論新社)など。

【目次より】

〈一〉四季の移ろい

   挿絵が育てた四季の感性/人の一生/米と稲わらの文化/
   蝶・蜻蛉・虫の声

〈二〉超越する存在

  「小さ子」の物語/大樹のはなし/仰ぎ見る富士・登る富士

〈三〉風雅のおしえ

   花を待つこころ/そろったことば/洋薔薇と文明開化/月に想いを/
   雪月花・こころ澄むかたち/小学唱歌と童謡

〈四〉生活の美

   生活に美を/日常の美とやすらぎ/子どもに教えた日本の模様/
   図案からデザインへ
こんなのもアリマス

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