その5 「ど根性チューリップ」

この寒気いったい何なんだ!
 いつまでたっても暖ったかくならん。まだ朝晩はストーブがいる。
 気温があがらぬから、畑のものはみんな生育が悪い。
 それでも4、5日留守にして帰ってみると、草の間からやっとジャガイモ(出島)が発芽していた。なんと、植付けからもう2ヵ月近くにもなる。草と見分けがつかぬくらいの小さな芽だから、あわてて草を抜く。

 一緒に植えたキタアカリはだいぶ伸びてきたが、それでもまだわき目かきには早い大きさだ。こっちも遅い。霜にやられたせいか、低温のせいか。
 なのに雑草だけは畑を覆いつくさんばかりの勢い。北側のコーナーではドクダミとヨモギにミントが雑草と縄張り争いをやっている。
 とても手がまわりそうもないから、当分ほったらかしを決め込む。

 一昨年のことだが、草の山の処理に困ってバカでかい穴を掘り、剪定した花木の枝と一緒に埋め込んだ。その土盛りの小山からなんとチューリップが芽を出し立派に開花した! 黄色に白、あわせて10本。
 近くに植えた30本の花より丈も花ぶりもよい。どこにもぐっていた球根が伸びてきたんだろう。雑草にも負けぬ生命力! ハーブたちもこれには脱帽だろう。
 いくら何でもこのままじゃ可哀想だ。花が終わったら、掘り出して来年はちゃんとした花床に植えてやろう。

▲土盛りの山から花を開いたチューリップ