その15 虫たちの夏

 暑い暑い。嘆いていても仕方がない。
  畑では雑草たちがはびこり、わがもの顔に「わが夏」を謳歌している。
 ダリアも桔梗も雑草に囲まれ、埋もれ、泣いている(ように見える)。と言っても、この暑さではとても長時間、畑にはおれない。
 早朝5時起きして出る。3時間汗を流す。比較的この時間帯なら天敵の蚊も少ない。でも1日でバテた。翌朝は目がさめなかった。
 夕方、これは蚊の猛襲を覚悟しなけりゃならん。真昼間、もっとも気温の上がる時間帯。蚊もあまり出てこない。しかし、こっちが熱中症になってしまう。
 で、結局は気まぐれ、その気になったときに出て雑草に挑む。

 それで気のついたことだが、この叢が虫たちの格好の棲みかになっていたこと。いるは、いるは!石や枯草の山をめくると、団子虫を筆頭にナメクジ、カメムシ、とうとうムカデの巣穴まで発見! 
 風の通らぬ湿気の多いここは彼らの天国。おそらく名も知らぬ虫が数十種類は棲みかにしている。去年悩まされた蚊の棲みかはかなり征伐したつもりだが、いっこうに減ったようにはみえない。
 
 畑に隣接する駐車場。ここだけはコンクリートだ。毎朝、ミミズが数匹死んでいる。アリたちがせっせと死骸を運んでいく。ミミズはどうやら方向感覚が怪しい。簡単にアリの餌食になる。
 コンクリートの上に迷い出たトカゲ。こいつらの温度に対する感覚は実に鋭い。じっと見ていると、たくみに陽射しを避け、気温の低い木陰を選んでうまく逃げていく。
 それにひきかえミミズは情けない。右往左往しながら結局はコンクリートの上で熱死して干からびてしまう。土中にひそんでいればいいものを、なんで出てくるのだろう。

 やや色彩のとぼしくなった畑に、ピンクのサルスベリが満開になった。
 サルスベリは花期が長い。しばらくは楽しめる。でももう一本の大木のほうはさっぱり花がつかない。わずかに一枝だけが花をつけている。どうして?
 大木の根元にはヒコバエが林立している。ヒコバエが多いのは老木になったせい? ヒコバエを見つけると、すぐに伐るのだが、すぐに伸びてくる。吸い上げた養分をそっちに送るため花には養分がいかない?
 そう言えば、アンズもヤマモモも二本ずつあるのだが、一方が満開になっても他方はしらんぷりだ。これってなにか因果関係あり?
 いましばらくは雑草と虫たちとの格闘に汗をながすことになりそうだ。
 秋風が待ち遠しいよお!

▲満開のサルスベリ