その30 植物の摩訶不思議?

 冬枯れの畑はいまはちょいとひまだ。
 人の畑の様子が気にかかる。近くのコンビニの裏にかなり大きな「貸し農園」がある。
 ここで、ご同輩たちがありとあらゆるものに挑戦している。まあ、信じられないほど手入れが行き届き、これでもアマチュアか、と思うほど見事な出来栄えの野菜畑もある。なかには小型のハウス?で季節はずれの野菜をうまく作っている人もいる。
 が、これなら吾が輩の方が上じゃわい、と安心できるものまでそろっているから、見学も飽きない。でも、こんなノゾキ趣味はあんまり誉められたことじゃないな。

 で、今度は郊外の友人の畑の視察に出かけることに.した。
 こちらは300坪はあろうかという本格的な畑。大根、カブ、シュンギク…季節の野菜が見事に収穫期を迎えている。
「ここは赤土ばかりだなあ!」
 聞けば、開墾したあとに大量の赤土を客土して、堆肥をすきこんだそうだ。道理でみんな見事な出来栄えだ。
 でもこの畑の大半はイチジク畑だったという。だがその木があまり見当たらぬ。どうして?
 「いやこの夏、来てみたら、大半の木がバタバタ枯れて、やっと処分がおわったところだ」という。
 「エッ! それってわが畑と一緒じゃないか」
 わが畑の2本のイチジクも真夏に枯れたので、伐り倒した。同じ原因? これがわからない。
 爺は「弱った老木が虫にやられたか!」と思ったのだが、こんなにまとめて枯れたところもあるとなれば、なにか共通の原因があるかもしれぬ。ふたりとも首をひねるばかりであった。

 老木といえば、わが家の庭の紅葉もそうとうの老木。幹には大きなウロがあいている。ろくに手入れもしなかったので、去年もその前も紅葉せず、褐色のまま落ちていった。
 もう寿命だろうか、とあきらめていたら、なんと今年は見事な紅葉をみせてくれた。逆光の朝日に映える姿はなかなかのものだ。
 老いたりとはいえ、天候次第でまだちゃんと紅葉するんだ! うーん、誉めてやりたい。
 でもなあ。枯れたイチジクは直前に赤ん坊の頭ほどもある実をつけて、ばたりと倒れるように枯れていった。あれはやはり老衰? 最後の意地?
 だからこの紅葉も来年はどうだろう。あわてて発酵鶏糞を撒いたけど?

▲わが庭の紅葉。今年は見事な紅葉をみせてくれた