その32 草木も眠る?

 早朝、畑をのぞくと真っ白。毎朝、霜がおりるようになった。
 落葉樹の葉っぱはほぼ落ちて、枝だけの荒涼たる冬枯れの光景。常緑樹だけが元気だ。
 気温が5度くらいになると、バラなどの根は冬眠?に入るらしい。ほかの草木も眠ってしまうのだろうか。眠らなくとも根の活動はぱったりやむらしい。
 だから、いまの庭や畑には彩りがない。花は白いサザンカに紫の小菊少々。植木鉢の小さな花だけが爺の老眼をなぐさめてくれる。
 
 でも、みんながみんな眠るわけではなさそうだ。
 珍しく青空がひろがった一日。葉のない木々を見あげると、梅のつぼみはまだ寒さに身を縮めているが、おお! 蝋梅のつぼみだけはふっくらと膨らんでいる。
 今年は花が終ってから少々強めの剪定をしたので、ちょっと心配していたのだが、どうしてどうしてたくさんのつぼみをつけている。
 物の本には「冬の花」と書いてあるが、爺の記憶ではこいつは「春告花」だ。2月はじめになれば、芳香を放って黄色の花をつけてくれる。
 冬期の寒気に鍛えられて、あの透明な黄色が発色するのだろう。
 蝋梅が開花すれば、あとは梅、桜、コブシ、アンズ……と続き、やがて百花爛漫となる。
 その日がいまから待ち遠しい。

▲蝋梅のツボミ