初夏の嵐が2、3日吹き荒れた。黄砂もたっぷり運んでくれる。
おかげで満開のフジはほとんど落花、純白、紫、黄と三色のゴージャスな花を咲かせていた4、50本のジャーマン・アイリスは、長い首がポッキリおれて無惨にうなだれている。
低気圧一過、タマネギの収穫。これが大失敗だった。欲張って早生50本、晩生100本を植えたのだが、早生は採りごろだが、晩生はまだ葉っぱもグングン伸びつつあって収穫には早い。
なのだが、サツマイモの植付けが待っているから収穫せぬわけにはいかぬ。だってタマネギをとらぬとサツマイモの植え場所がないから。泣く泣く晩生も収穫。
やはり晩生は小ぶりでまだ早い。狭い畑で無計画な植付けをするからこんなみじめな結果になる。後悔先にたたずと反省しきり。
それにしてもタマネギというヤツ、一本の苗から一個しか育たない。何個も実をつける芋類に比べてなんとも効率が悪いではないか、と八つ当たり。
雑草もいまが伸び盛りだ。木々の下辺りは、しゃがむとその身の丈ほどまで伸びている。不精の報い。その雑草の小山に突っ込んで草取りに励む。ここは虫が多い。たちまちあちこち食われて皮膚科に駆け込む。
草の根を掘り起こすと、小鳥たちがやってくる。土中からはいだす好物の虫を狙ってくるのだ。1メートルほど近づいても逃げない。人懐こい、愛いヤツだ。
こうして草山を何とか征伐すると、あとはフキ畑のようになったからおかしい。春先にフキノトウをとったころにはまだ雑草も小さかったのだが、いまやフキも雑草も急成長をとげている。
さっそくフキも収穫。知人が運んでくれた大量のタケノコといっしょに炊く。こいつに木の芽をそえると、こりゃ初夏の味。甘露、甘露である。
(出雲在・三原 浩良老生)
▲収穫したタマネギ
▲雑草をとったらフキ畑になった!