FUKUOKA U ブックレット 23
アジア経済はどこに向かうか 
コロナ危機と米中対立の中で

80頁
978-4-86329-251-2
定価 800円 (+税)
20220830発行
紹介

アジアの経済はコロナ禍によりどのような影響をうけたのか—―。
行き過ぎたグローバル化の後にくるものは——。
中国の経済成長はこれからも続くのか——。
一帯一路政策など中国がこれまでまいてきた種に、コロナ禍を経てワクチン外交も加わった。
いま、中国はアジアの国々でどうとらえられているのか。米国との対立はどう変わったのか。日本はこの変化についていけるのか。二人の研究者がアジア経済の最先端を見すえ、今日と明日を展望する。

目次

●新型コロナ禍のアジア経済と今後の展望
末廣 昭
I 新型コロナの現状ーー世界とアジア諸国
II 中国のワクチン外交と「一帯一路イニシアティブ」
III アジア通貨危機とコロナ禍
IV 「アジア経済4.0」--コロナ禍後の世界を展望する

●中国経済の変貌と危機 --デジタル化、米中対立、新型コロナ
伊藤亜聖
I はじめに
II なぜ高度成長できたのか?
III 中国は世界をどう変えるのか?
IV おわりに

●アジア経済は変化するのかーー質問に答えて

著者

末廣 昭

すえひろ・あきら

1951年鳥取県生まれ。学習院大学国際社会科学部教授(講演時(2015年)は東京大学社会科学研究所教授)。専門はアジア経済社会論、タイ国地域研究。主な著書に『キャッチアップ型工業化論―アジア経済の軌跡と展望』(名古屋大学出版会、アジア太平洋賞大賞受賞)『タイ―開発と民主主義』『タイ―中進国の模索』『新興アジア経済論―キャッチアップを超えて』(以上岩波書店)他。

伊藤 亜聖

いとう・あせい

1984年、東京都生まれ。東京大学社会科学研究所准教授
慶應義塾大学経済学研究科博士課程修了
主な著書:『現代アジア経済論―「アジアの世紀」を学ぶ』(共著、2018)『現代中国の産業集積―「世界の工場」とボトムアップ型経済発展―』(2015)