紹介
漱石をとおして、「個人」「自我」「こころ」の本質を高校授業、講演会で若い世代を中心にわかりやすく伝えてきた、その実践録。
目次
Ⅰ 漱石が伝えたかったこと
第一章 自己本位か他人本位か
第二章 漱石の作品創作の手法から―「断片」を中心として
第三章 前期三部作『三四郎』『それから』『門』――個人の自我意識の追及
第四章 漱石を高校生にどう伝えてきたか
〔一〕『三四郎』『それから』『門』を国語教材としての一つの試み
〔二〕自己形成にむけた国語教育
〔三〕『こころ』による授業の創造
〔四〕人間形成にむけた教育
Ⅱ 生きていくための支柱
第五章 米国と西欧の個人の価値観
第六章
日本のまことのこころ
三つの衝撃の出会い
謙虚さ・誠実さということ
師弟同行
小さな国際交流
K氏のこと
『万葉集』
東北の地
美しい悠久の尊い日本の国土
著者
松永 哲雄
まつなが・てつお
1949年、熊本生まれ。熊本大学大学院文学研究科(国文学専攻)修了。これまでの主な講演(講義)・著書に「漱石文学の魅力」(熊本県立図書館・熊本近代文学館の主催の「漱石『草枕』『二百十日』百年記念展」)、「『三四郎』と熊本」(熊本大学主催の公開講座「明治くまもと文学散歩」)、「『こころ』の世界」(熊本大学主催の公開講座「大正くまもと文学散歩」)、「漱石の文学―『三四郎』」(「くまもと漱石倶楽部」主催の講演)、「夏目漱石の人生、作品を通して人間形成を考える」 於「和敬塾」(東京文京区)、広尾学園小石川高等学校の生徒対象の講演「夏目漱石の人生、作品を通して―ただ今を生きる」於東京上野精養軒、八代高等学校関東地区同窓会主催。著書『いかに生きるか』(私家版)。