紹介
現代社会を、そこに生きるわれわれを、するどく分析。大澤社会学、渾身のライブ。3.11後の現代社会をどう生きるかについて、思想や哲学、歴史、文学はたまたサブカルチャーなどさまざまなフィルタを用いて読み解き、分析。「若者」が本当にいいたいこと、やりたいことは何か、「オタク」の活動の先に見えるものとは、など鋭くそして深く切り込んでいく。現代で活動していることは、その意味はいまわからなくても、この先の何かに必ずつながっている、その時、本当の意味が分かる。
目次
『テルマエ・ロマエ』の面白さ
古代ローマと現代日本
幸福な(?)現代の若者たち
希望がないから幸せ
政治的有効性感覚の問題
分裂する若者イメージ
「未来の他者」との連帯とは
カントがいう「不可解な謎」
オタクの共同体
「社会関係資本」と「互酬性」
あるオタクの活動から
特殊なものの背後にあるもの
「予感による剽窃」
フランス革命の「始まり」
二つの近代的時間
写真と歴史
「余剰的同一性」の感覚
「未来の他者」への呼びかけ
若者が実際に言っていること
著者
大澤 真幸
おおさわ・まさち
1958年長野県生まれ。社会学者。主な著書に『ナショナリズムの由来』(講談社)『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)『不可能性の時代』『夢よりも深い覚醒へ』(ともに岩波新書)『〈世界史〉の哲学―古代篇』『〈世界史〉の哲学―中世篇』(ともに講談社)など。共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』(ともに講談社現代新書)『二千年紀の社会と思想』(太田出版)など。
弦書房より発行の関連書籍
現代社会はどこに向かうか |