著者・中山喜一朗さんのインタビューが掲載されました。
◆せんがいの禅画に隠された謎を読み解きながら、せんがいの人となりや思想、絵画の鑑賞術までをつまびらかにした好著だ。
◆本書に一貫しているのは、著者の多角的視点だ。…禅画「ゆばり合戦図」を読み解くとき、著者は「優等生的解釈」と「劣等生的解釈」を用意する。…複数の考え方を示し、紋切り型では絵画鑑賞はおもしろくないとのメッセージを届ける。
◆…とはいえ、本書は難解さとは縁遠い。どんな「難問」にもユーモアを忘れず立ち向かっている。…「辛気くささを排し、若い読者を思い浮かべて書きました。入門書になれば幸いです」と著者。(西日本新聞/2003年8月23日付)
◆軽妙洒脱な多数の禅画を「自分なり」の解釈で読み解いた、型破りのせんがい論だ。
◆「優等生的解釈」と「劣等生的解釈」もおもしろいが、せんがいのイメージは博多の土地と人々が作りだしたという見方は納得させられる。(朝日新聞「偏西風」/2003年8月21日付)
◆筆者はせんがい研究の第一人者。しかし本書は、論文集や研究書といった堅苦しいものではなく、せんがいとの長年の付き合いから編み出した副題通りの「無法の禅画を楽しむ法」になっている。(日本経済新聞/2003年9月8日付)
◇雑誌「寺門興隆」2003年11月号「仏書book review」コーナーに掲載されました。
◆せんがいは、ユーモラスな禅画を数多く残した。しかし、そこに禅のどんなメッセージが潜んでいるのか、一見しただけではわかりにくい。せんがい研究の第一人者である著者が、楽しく鋭く“深読み”している。
◆愛すべきせんがいに著者は、研究対象と研究者の枠を超えた関係でつきあってみたと、あとがきに記している。気軽に読める禅書という一面もある。(読売新聞/2003年12月6日付)