明恵【下巻】
栂尾高山寺秘話

四六判/520ページ/並製
978-4-86329-179-9
定価 2200円 (+税)
2018年9月発行
紹介

日本思想史上の巨星・明恵(1173~1232)。知られざるその全生涯を描く初の長編歴史小説。現代社会にも通じる明恵上人の生き方・思想を耽読できる重厚な全2巻。

【下巻】明恵が遺した生きる叡智=意識覚醒の方法はあるのか。何者でもなく生きることの尊さを唱え、人が人としてあるべき形とは何かを説き続け、学識を実践に移した高僧の生涯。その思想は、承久の乱後、北条泰時が、武士のあるべき姿、守るべき倫理、行動規範について定めた「御成敗式目」に強い影響を与え、後の徳川幕府による平和の礎となったとも言われている。

目次

【上巻・目次】
一 転生
二 怪僧文覚
三 頼朝と政子
四 奢る平家
五 母の死
六 頼朝挙兵
七 孤児
八 明恵房成弁
◎明恵上人年譜

【下巻・目次】
一 神護寺逃亡
二 初恋
三 紀州放浪
四 渡天竺の夢
五 栂尾・高山寺へ
六 法然寂滅
七 承久の乱
八 善妙寺の女たち
九 寛喜の大飢饉
十 別れ
◎明恵上人年譜

著者

高瀬 千図

たかせ・ちず

1945年、長崎県生まれ。作家、カウンセラー。
1984年、『イチの朝』で芥川賞候補。『夏の淵』で新潮新人賞受賞、芥川賞候補。主な著書に『風の家』(講談社)、『天の曳航』(講談社)、『道真』上・下(NHK出版)、『龍になった女―北条政子の真実』(Y’zネット社)など。