橋川文三・野戦攻城の思想

380頁
9784863292116
定価 2400円 (+税)
2020年8月30日発行
紹介

戦後日本の最大の思想的課題は、日本を敗戦にまで突き進ませた「ナショナリズム(昭和超国家主義)」の解明だと言われました。橋川文三(1922〜1983)はそのテーマに正面から取り組み、自身の戦争体験をふまえてその課題の本質を初めて示したことで知られています。独学者として野戦攻城を続けるごとく思索の旅を続け、極めてオリジナリティの高い精神史を紡ぎ出したその足跡を克明にたどる力作評伝です。さらに橋川を知ることは丸山眞男、柳田国男、吉本隆明、鶴見俊輔、三島由紀夫、竹内好らの精神を考えることでもあります。

目次

第一章 処女作『日本浪曼派批判序説』を上梓
 カール・シュミットに学び、日本ロマン派を解明
 保田與重郎と橋川文三
第二章 あたたかい思想としての柳田国男
 柳田国男の文学的感性・詩人的資質に照射
 あたたかい思想としての柳田国男
第三章 超国家主義を論じ丸山眞男と思想的訣別
 丸山眞男と思想的訣別――吉本隆明との邂逅(かいこう)
 日本初のナショナリズムの著作を上梓――あたたかいナショナリズムを模索
  第四章 竹内好らと「中国の会」に参加し「中国」を創刊
 丸山眞男から竹内好へ(吉本隆明を経由して)
 脱亜論とアジア主義(福沢諭吉と岡倉天心を論じる)
終章 総論・野戦攻城の思想
 全共闘運動と橋川文三
 未完の西郷隆盛
 野戦攻城の思想

著者

宮嶋 繁明

みやじま・しげあき
みやじま・しげあき

1950年、長野県生まれ。明治大学政経学部卒。学生時代橋川文三に師事。現在編集プロダクション代表。著書『三島由紀夫と橋川文三《新装版》』(弦書房)。主要論文「戦争の『きずあと』―遅れてきた父の戦記」(「隣人」19号)など。

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宮嶋 繁明