紹介
不慮の海難事故によって鎖国下の日本から外海への漂流を余儀なくされた船乗りたち。その多くは戻ることはなかったが、数少ない日本への生還者たちについては彼ら自身の肉声をもとに記録が残され、その後、人々の間に形を変えて流布することも多々あった。『ロビンソン・クルーソー』研究で知られる著者が、それらの漂流譚の中から7篇を読み解き、江戸時代の原ロビンソンたちのサバイバル物語と異文化体験に光を当てる。
著者
岩尾 龍太郎
いわお・りゅうたろう
いわお・りゅうたろう
1952年福岡市生まれ。1977年東京大学人文科学研究科博士課程修了。西南学院大学国際文化学部教授。2010年9月10日逝去。
主な著書に『ロビンソンの砦』(青土社)、『ロビンソン変形譚小史』(みすず書房)、『ロビンソン・クルーソー物語』(訳書、みすず書房)ほか。
弦書房より発行の関連書籍
幕末のロビンソン |