未踏の野を過ぎて

四六判 232頁
978-4-86329-063-1 C0095
定価 2000円 (+税)
2011年10月発行
紹介

名著『逝きし世の面影』『黒船前夜』の著者がはなつ現代世相論。
現代とはなぜこんなにも棲みにくいのかー前近代から近現代へと変貌し続ける世相の本質をつかみ生き方の支柱を示す。東日本大震災にふれた「無常こそわが友」の他、ことば、生と死、仕事、身分、秩序、教育、環境など現代がかかえる歪みを鋭く分析し、前近代の中に解決の糸口を見い出そうとする評論集【30編収録】。

目次

〈目次より〉 無常こそわが友/大国でなければいけませんか/社会という幻想/老いとは自分になれることだ/文章語と故里/直き心の日本/三島の「意地」/つつましさの喪失/現代人気質について/樹とともに生きる/消え去った含蓄/懐古の意味はどこにあるのか/江戸時代人にとっての死(他30編収録)

著者

渡辺 京二

わたなべ・きょうじ

1930年、京都市生まれ。熊本市在住。日本近代史家。主な著書に『北一輝』(毎日出版文化賞、朝日新聞社)『逝きし世の面影』(和辻哲郎文化賞、平凡社)『近代をどう超えるか―渡辺京二対談集』『もうひとつのこの世-石牟礼道子の宇宙』『死民と日常―私の水俣病闘争』『万象の訪れ-わが思索』『預言の哀しみ―石牟礼道子の宇宙Ⅱ』『江戸という幻景』『荒野に立つ虹』『未踏の野を過ぎて』『幻のえにし-渡辺京二発言集』『肩書のない人生—渡辺京二発言集2』『小さきものの近代』(以上、弦書房)『黒船前夜-ロシア・アイヌ・日本の三国志』(大佛次郎賞、洋泉社)『バテレンの世紀』(読売文学賞、新潮社)『原発とジャングル』(晶文社)など。

弦書房より発行の関連書籍

死民と日常
新編 荒野に立つ虹
預言の哀しみ
幻のえにし 渡辺京二発言集
万象の訪れ
もうひとつのこの世
江戸という幻景
〈渡辺京二対談集〉近代をどう超えるか