連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2018.01.30

file42 宮代町立笠原小学校

市原猛志
 
【1982年竣工/埼玉県宮代町/鉄筋コンクリート造2階建】
 
 東武鉄道沿線の中でも、東武動物公園は家族連れの多いところとして、土休日には多くの人で賑わうところである。この動物公園のすぐ近くに、象設計集団が宮代町に設計したもうひとつの建物がある。それがこの笠原小学校。開放的な建物の構成は、より沖縄での作品群に近く、実際に近隣でも入学希望者の多い人気のある小学校であるという。
 地元では竜宮城とも呼ばれているそうだが、この小学校には、いわゆる「竜宮門」はない。赤などの暖色系で構成された色配置、そしてなによりも設計者である象設計集団の代表作である名護市役所のイメージが、南国としてのイメージを想起させ、それらを竜宮城と頭の中で合致させているのではないかと思う。確かに日当たりの良い渡り廊下は、南国のイメージそのままだ。
 小学校建築ならではのひらがなばかりが並べられるコンクリートブロックは、なるほどただ歩くだけでも小学校児童への教育を狙っているのか、と考えると、初等教育のあり方を考える上でも実に面白い。この建物もまた名作と言えよう。
 
 
 
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▲宮代町立笠原小学校(全景)

 
 
42-2-柱と梁、屋根で構成された建物ながら、それぞれが警戒に組み合わされている。-s

▲柱と梁、屋根で構成された建物ながら、それぞれが軽快に組み合わされている

 
 
42-3-校庭へ繋がる渡り廊下部分。今帰仁村中央公民館や名護市役所との共通性が濃厚。-s

▲校庭へ繋がる渡り廊下部分。今帰仁村中央公民館や名護市役所との共通性が濃厚

 
 
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▲コンクリートブロックに型抜きされたひらがなの校名

 
 
 

こんなのもアリマス

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