紹介
ここ一年ほどの渡辺京二さんの発言内容をまとめました。
「世界が不景気になったから自分は不幸になったとか、日本は世界で一流国となったから幸せになった、ってなことは一切ない。僕の生涯の幸福というのは、一切そういうのとは関わりがなかったの」。昭和5年生れの独学者の視角は、限りなく広い。終りなき思索の旅から紡ぎ出される言葉を、独特の語り口で収録した発言集の第2弾。本書には、〈1970年10月~12月の日記〉も初収録される。三島由紀夫事件への想い、最初期の水俣病闘争の実情、日々の読書録等、渡辺史学の源を初めて開示。「自分と向き合う」大切さがわかる一冊。
【書評等掲載情報】
熊本日日新聞2021年12月12日(日)付 高山文彦氏・作家
西日本新聞2022年1月8日(土)付 前山光則氏・作家
日本農業新聞2022年5月8日(日)
目次
肩書のない人生
寄る辺なき時代を生きる
あなたにとって文学とは何か
道子の原郷
コロナと人間
日記抄(一九七〇年十月~十二月)
著者
渡辺 京二
わたなべ・きょうじ
1930年、京都市生まれ。熊本市在住。日本近代史家。主な著書に『北一輝』(毎日出版文化賞、朝日新聞社)『逝きし世の面影』(和辻哲郎文化賞、平凡社)『近代をどう超えるか―渡辺京二対談集』『もうひとつのこの世-石牟礼道子の宇宙』『死民と日常―私の水俣病闘争』『万象の訪れ-わが思索』『預言の哀しみ―石牟礼道子の宇宙Ⅱ』『江戸という幻景』『荒野に立つ虹』『未踏の野を過ぎて』『幻のえにし-渡辺京二発言集』『肩書のない人生—渡辺京二発言集2』『小さきものの近代』(以上、弦書房)『黒船前夜-ロシア・アイヌ・日本の三国志』(大佛次郎賞、洋泉社)『バテレンの世紀』(読売文学賞、新潮社)『原発とジャングル』(晶文社)など。
弦書房より発行の関連書籍
〈渡辺京二対談集〉近代をどう超えるか | |
万象の訪れ | |
未踏の野を過ぎて | |
死民と日常 | |
預言の哀しみ | |
もうひとつのこの世 | |
新編 荒野に立つ虹 | |
江戸という幻景 | |
幻のえにし 渡辺京二発言集 |