河合塾で長年、国語科講師を務めてきた著者が自身の孫・萌那と若い世代へ静かに語るメッセージ。「子どもから大人に向かいつつある中学生か高校生の萌那が、これからの自分の人生について考えるヒントの一つでもこの文章の中に見い出してくれたらと思っています」。目次から―グランパより萌那へ/一人のやさしい人の存在/人と違う自分/いくつになっても友だちは出来る/ほんとうの心の友/学校の勉強について/自然のすばらしさについて/肩書きのある人とない人/教師としてのグランパ/読むことと書くこと/他
Ⅰ グランパより萌那へ
一 一人のやさしい人の存在
二 人と違う自分
三 いくつになっても友だちは出来る
四 ほんとうの心の友
五 学校の勉強について
六 看護師という職業
七 自然のすばらしさについて
八 馬出ばあちゃんのこと
九 グランパのお父さんのこと
十 肩書きのある人とない人
十一 教師としてのグランパ
十二 読むことと書くこと
十三 新聞について
十四 大学並びに学者について
十五 ばあばのこと(結婚について)
十六 グランパの故郷
十七 みんないっしょがいい
Ⅱ 私の少年時代
一 阿蘇への引っ越し
二 市原での日々
三 川の思い出
四 駐在巡査の父
五 忘れられない三つのこと
六 少年の恋
七 兄のこと、母のこと
八 村の外での経験
九 南小国中学へ入学
十 下宿生活
十一 別れといじめ
十二 少年時代の終わり
Ⅲ 高校生の萌那へすすめる本
一 渡辺京二著『逝きし世の面影』
二 カズオ・イシグロ著『日の名残り』
三 アンナ・マグダレーナ・バッハ著『バッハの思い出』
四 石牟礼道子著『椿の海の記』
五 ジェイン・オースティン著『自負と偏見』
武田 博幸
1952年熊本県生まれ。九州大学大学院文学研究科(ギリシア哲学専攻)修士課程修了。博士課程退学。29歳から65歳まで河合塾国語科講師を務める。『読んで見て聞いて覚える重要古文単語315』(桐原書店)など大学受験生向け古文参考書を多数執筆。一般向けの古典入門書として『古典つまみ読み 古文の中の自由人たち』(平凡社新書)がある。現在、福岡県朝倉市に在住。