紹介
著者は、三部作『メタファー思考は科学の母』『生きた言語とは何か――思考停止への警鐘』『森を見よ、そして木を――科学者ゲーテの眼力』の中で、(1)人の心を救うために文学は必須のものである、(2)言葉は使い方を誤ると死を招くほどの怖さを秘めている、(3)ものの見方が細分化していく社会で常に自然界全体を意識した思考を取り戻す必要がある、この三つの点を強く主張してきた。今回本書は前三部作の入門編として書かれている。先人たちの知恵を平易に紹介し、〈言葉〉と〈技術〉の両方を学ぶことの大切さを繰り返し呼びかけている。
目次
序 章 本書のねらい
第一章 学ぶということ
第二章 歌とはなんだろう
第三章 言語によって絶滅する動物
第四章 言語の危険から逃れるには
第五章 心を癒す語り
第六章 科学と技術、そのちがいは?
第七章 技術はどのように見られてきたのか
第八章 地球社会のエンジニア
著者
大嶋 仁
おおしま・ひとし
1948年神奈川県生まれ。東京大学大学院博士課程(比較文学比較文化)修了。福岡大学名誉教授、日本比較文学会および国際比較文学会理事、からつ塾代表。大学在学中にフランス留学、以来、日本語・日本文学を外から見る視点を養ってきた。アルゼンチン、ペルーの大学、パリ国立東洋言語文化研究所で日本思想史と日本文学史を教えた後、福岡大学教授。
著書に『精神分析の都』(作品社)『福沢諭吉のすゝめ』(新潮選書)『ユダヤ人の思考法』(ちくま新書)『正宗白鳥』(ミネルヴァ書房)『日本人の世界観』(中公叢書) ほか。
弦書房より発行の関連書籍
| 〈渡辺京二対談集〉近代をどう超えるか | |
| 森を見よ、そして木を | |
| 生きた言語とは何か | |
| メタファー思考は科学の母 |



