紹介
「私は彼女との別離を、その最期の日までに、どのように自分に納得させようかと苦しんできた。しかし、何かが間違っている」……異境で癌に冒され死の床についた妻。異文化との摩擦に苦しみながら懸命に孤独な看病を続ける画学生の夫。その壮絶な闘いの日々を実録をもとに克明に再現した傑作実録レシ。
70年代に講談社、筑摩書房から相次いで刊行され、傑作の呼び声が高かった作品。長らく絶版となっていたが今回若いファンの強い要望により25年ぶりに復刊が実現した。
著者
野見山 暁治
のみやま・ぎょうじ
のみやま・ぎょうじ
1921年福岡県生まれ。画家。
『野見山曉治作品集』(講談社)、『野見山曉治版画1965-2002』(アーツアンドクラフツ)などの作品集のほか『四百字のデッサン』(河出書房新社)、『署名のない風景』(平凡社)、『うつろうかたち』(平凡社)など著書多数。
弦書房より発行の関連書籍
眼の人 野見山暁治が語る |