紹介
挿絵の黄金期(大正〜昭和初期)を生きた樺島勝一(1888〜1965)。挿絵に徹し挿絵画家であることを誇りとした男の生涯。写真よりもリアルに描かれた挿絵ーそれは、どのような精神から生み出されたのか。その深さと画家の域を越えた魅力に迫る。大正から昭和戦後にかけて発行された少年雑誌を概観する文化史にもなっている労作。
目次
序章 思ひ出の記/第1章 貧乏のどん底で生れる/第2章 突如として絵を描く/第3章 ペン画とであう/第4章 『飛行少年』のころ/第5章 『海国少年』のころ/第6章 『新趣味』のころ/第7章 『アサヒグラフ』のころ/第8章 『少年倶楽部』のころ/第9章 『ペン画の描き方』/第10章 該博と舌魔/終章 訃報/略年譜
著者
大橋 博之
おおはし・ひろゆき
1959年大阪生まれ。ライター。日本古典SF研究会・会員。著書に『少年少女 昭和SF美術館』(平凡社)など。編集協力に『樺島勝一 昭和のスーパー・リアリズム画集』(小学館クリエイティブ)など。