連載コラム: 『産業遺産巡礼』 2019.08.19

file68 トヨタ産業技術記念館

市原猛志

【1912年/名古屋市西区/煉瓦造平屋建他】

 産業考古学会は、大都市圏で春に開かれる総会と地方都市で秋ごろ開催する全国大会とを年一回ずつ開催しており、2017年の全国大会は中部産業遺産研究会の協力のもと、名古屋市にて開催された。会場であるトヨタ産業技術博物館は、名古屋を含めた中部地方における産業観光の中心的施設であり、近年は外国人観光客も多く訪れており、ものづくりのまち名古屋を象徴する建物と言えよう。その外観はいかにもというべき、古式ゆかしき煉瓦造のたたずまいを持っているが、この建物はかつての豊田自働織布時代に建てられた工場を大胆に改装して博物館としたもので、紡績業から自動車産業への技術の継承がその建物を通じて紹介されている。玄関ホールには、豊田佐吉が実用化を目指して試験的に制作した環状織機がシンボルとして展示されている。今回こちらの会議室で研究発表が行われ、さらに懇親会も建物内を使わせていただくという栄誉に預かった。環状織機を横目に見ながらワインを飲むという役得はこの学会ならではのものではなかろうか。
 
 
 

▲トヨタ産業技術記念館

 
 

▲紡績工場時代の糸くず排気用に設けられた「塵突」

 
 

▲隣地のトヨタグループ館には、豊田紡織時代の記念品が多く展示されている
こんなのもアリマス

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