新装版 死民と日常
私の水俣病闘争

288頁
978-4-86329-146-1
定価 2300円 (+税)
2017年11月発行
紹介

1970年代前半の「水俣病闘争」を患者たちの立場に立って支えることに徹した精神的な指導者・渡辺京二の軌跡である。中でも1990年12月に、熊本・真宗寺で語った「水俣から訴えられたこと」は、昭和44年から昭和48年までのおよそ4年間にわたる、患者たち自身による闘争の全体像を、著者自らが総括する形でまとめられており、水俣病事件の本質を初めて公の場で述べた注目すべき講演録である。他に、水俣工場前での坐りこみのビラ、「許す」ということの意味、など重要な資料(論考)も収録。

目次

【I】闘争のさなかで
現実と幻のはざまで/死民と日常/流民型労働者考/チンプンカンプンとしての裁判/終りなき戦いの序章/私説自主交渉闘争/『わが死民』解説

【II】あの闘争とは何だったのか
水俣から訴えられたこと(真宗寺講演録)/『わが死民』あとがき/義の人の思い出/「許す」という意味

《資料》
水俣病患者の最後の自主交渉を支持しチッソ水俣工場前に坐りこみを/われわれは存在をかけて処理委回答を阻止する/三宅さんの訴訟取下げについて

著者

渡辺 京二

わたなべ・きょうじ

1930年、京都市生まれ。2022年12月逝去。熊本市在住。日本近代史家。主な著書に『北一輝』(毎日出版文化賞、朝日新聞社)『逝きし世の面影』(和辻哲郎文化賞、平凡社)『近代をどう超えるか―渡辺京二対談集』『もうひとつのこの世-石牟礼道子の宇宙』『死民と日常―私の水俣病闘争』『万象の訪れ-わが思索』『預言の哀しみ―石牟礼道子の宇宙Ⅱ』『江戸という幻景』『荒野に立つ虹』『未踏の野を過ぎて』『幻のえにし-渡辺京二発言集』『肩書のない人生—渡辺京二発言集2』『小さきものの近代』(以上、弦書房)『黒船前夜-ロシア・アイヌ・日本の三国志』(大佛次郎賞、洋泉社)『バテレンの世紀』(読売文学賞、新潮社)『原発とジャングル』(晶文社)など。

弦書房より発行の関連書籍

渡辺京二✕武田修志・博幸 往復書簡集 1998~2022
《新装版》江戸という幻景
【新装版】日本近世の起源 
《新装版》黒船前夜 
小さきものの近代 1
小さきものの近代 2
肩書のない人生
幻のえにし 渡辺京二発言集
預言の哀しみ
もうひとつのこの世
〈渡辺京二対談集〉近代をどう超えるか
新編 荒野に立つ虹
未踏の野を過ぎて
万象の訪れ