【新装版】日本近世の起源 
戦国乱世から徳川の平和へ

336頁
978-4-86329-293-2
定価 1900円 (+税)
2024/7/31発行
紹介

室町後期・戦国期から徳川初期に至る歴史素描。日本のルネサンスともいうべき可能性をはらんだ室町後期の社会的活力に光をあて、そのような乱世に法的秩序をもたらし平和と経済的繁栄を実現した徳川期をとらえ直した画期的な一冊。戦後史学が流布させた、戦後左翼の自由礼賛・反権力思考による誤った時代のとらえ方を批判し、近世社会の実像を浮かび上がらせる。

目次

序章 日本のアーリイ・モダン
第一章 乱世とは何か
第二章 乱妨狼藉の実相
第三章 武装し自立する惣村
第四章 山論・水論の界域
第五章 自力救済の世界
第六章 中世の自由とは何か
第七章 侍に成り上がる百姓
第八章 一向一揆の虚実
第九章 領民が領主を選ぶ
終章 日本近世は何を護ったか
あとがき
新書版あとがき

〔解説〕「中世の自由」の虚妄を撃つ〕三浦小太郎

著者

渡辺 京二

わたなべ・きょうじ

1930年、京都市生まれ。熊本市在住。日本近代史家。主な著書に『北一輝』(毎日出版文化賞、朝日新聞社)『逝きし世の面影』(和辻哲郎文化賞、平凡社)『近代をどう超えるか―渡辺京二対談集』『もうひとつのこの世-石牟礼道子の宇宙』『死民と日常―私の水俣病闘争』『万象の訪れ-わが思索』『預言の哀しみ―石牟礼道子の宇宙Ⅱ』『江戸という幻景』『荒野に立つ虹』『未踏の野を過ぎて』『幻のえにし-渡辺京二発言集』『肩書のない人生—渡辺京二発言集2』『小さきものの近代』(以上、弦書房)『黒船前夜-ロシア・アイヌ・日本の三国志』(大佛次郎賞、洋泉社)『バテレンの世紀』(読売文学賞、新潮社)『原発とジャングル』(晶文社)など。

弦書房より発行の関連書籍

肩書のない人生
幻のえにし 渡辺京二発言集
死民と日常
未踏の野を過ぎて
《新装版》江戸という幻景
《新装版》黒船前夜 
〈渡辺京二対談集〉近代をどう超えるか
預言の哀しみ
もうひとつのこの世
渡辺京二✕武田修志・博幸 往復書簡集 1998~2022
新編 荒野に立つ虹
万象の訪れ
小さきものの近代 2
小さきものの近代 1