宮澤賢治『銀河鉄道の夜』に導かれて 高齢社会を肯定的にとらえようとする 多様な試み。
日本社会をおおっている「高齢社会」を悲観する考え方から脱するにはどうすればよいのか。
定年問題や介護福祉制度が行きづまる社会の中で、その正しい選択肢を模索し、高齢社会へのマイナス思考をプラス思考へ転じるために私たちにできることは何か。
【書評等掲載情報】
日本社会学会『社会学評論』283号 森川美絵・津田塾大学総合政策学部教授
序 「銀河鉄道の夜」と私たち── 超高齢社会の行方
Ⅰ 日本の介護福祉は成功か失敗か
介護保険のパラドクス── 成功なのに失敗?
介護を超える〈介護〉はどこにあるか
グローバル資本主義の中の非営利── その意外な可能性
Ⅱ 災害と福祉そして非営利の復元力
日本の非営利、アメリカの非営利
災害時における社会福祉法人やNPOの役割は何か
Ⅲ 日本の超高齢社会はどこへ向かうか
日本の社会保障を不安定にしているもの
介護保険と非営利はどこへ向かうか
超高齢社会の乗り越え方── エイジズムにどう対抗するか
結 「千と千尋の神隠し」はどんな解を見つけたか?
安立 清史
1957年、群馬県生まれ。九州大学名誉教授。「超高齢社会研究所」代表。専門は、福祉社会学、ボランティア・NPO論。著書に、『福祉の起原』(弦書房、2023)、『ボランティアと有償ボランティア』(弦書房、2022)、『21世紀の《想像の共同体》―ボランティアの原理 非営利の可能性』(弦書房、2021)、『超高齢社会の乗り越え方―日本の介護福祉は成功か失敗か』(弦書房、2020)、『福祉NPOの社会学』(東京大学出版会、2008)、『介護系NPOの最前線―全国トップ16の実像』(共著、ミネルヴァ書房、2003)、『ニューエイジング:日米の挑戦と課題』(共著、九州大学出版会、2001)、『高齢者NPOが社会を変える』(共著、岩波書店、2000)、『市民福祉の社会学―高齢化・福祉改革・NPO』(ハーベスト社、1998)など。
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