生き直す
免田栄という軌跡

276頁
978-4-86329-238-3
定価 2000円 (+税)
2022年1月31日発行
紹介

1948年12月29日深夜、熊本県人吉市で発生した一家四人殺傷事件(免田事件)で、強盗殺人容疑で逮捕され、1952年1月に死刑が確定。その確定死刑囚から日本初の再審無罪判決を勝ちとった免田栄さん(1925-2020)。その生涯は、私たちの想像を絶するものがあります。実に、獄中34年、無罪釈放後37年という稀有な時間を生き抜き、「生き直し」ました。獄中から家族や教誨師へあてた1400通の手紙に刻まれた声の束と、「人として認められたい」一念で生きたその姿に胸を打たれます。満を持して集成した画期的な評伝!◆第44回熊日出版文化賞受賞

【書評等掲載情報】
朝日新聞2022年2月19日(土)付 戸邉秀明・東京経済大学教授・日本近現代史
高知新聞2022年2月19日(土)付 山岡正史・高知新聞編集局長
大分合同新聞2022年2月20日(日)付
熊本日日新聞2022年3月13日(日)付 出久根達郎・作家
琉球新報2022年3月23日(火)付
信濃毎日2022年3月24日(水)付
東京新聞2022年3月26日(土)付 小俣一平・早稲田大学大学院講師・元NHK司法キャップ
中日新聞2022年3月27日(日)付
長崎新聞2022年3月27日(日)付
北海道新聞2022年3月27日(日)付 永田浩三・武蔵大学教授
神戸新聞2022年4月2日(土)付
北日本新聞2022年4月9日(土)付 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
福島民報2022年4月9日(土)付 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
沖縄タイムス2022年4月9日(土)付 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
福島民友2022年4月9日(土)付 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
山陽新聞2022年4月10日(日)付 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
下野新聞2022年4月10日(日)付 
琉球新報2022年4月10日(日)付 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
千葉日報2022年4月12日(火) 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
西日本新聞2022年4月16日(土)付 前山光則・作家
京都新聞2022年4月16日(土) 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
徳島新聞2022年4月17日(日)付
静岡新聞2022年4月17日(日)付 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
毎日新聞2022年4月23日(土)付 中島岳志・東京工業大教授・政治学
東奥日報2022年4月23日(土) 桜井昌司・布川事件冤罪犠牲者
ジャーナリスト2022年4月25日(月) 大出良知・九州大学名誉教授

目次

I 心の足跡
 第一章 書く
  家族への手紙
  潮谷総一郎氏への手紙
 第二章 「刺すような視線」
  冤罪と闘う(対談=免田栄×船迫清)
 第三章 歩く
  死刑廃止を訴える
  国連本部
   第四章 不利な事実
II 波紋
 第一章 交差する生
  水俣という場所
 第二章 裁きの庭で
  迎合的性格
  風雪に耐える捜査
III 還らざる日々
 第一章 獄窓
 第二章 残った小さなメモ
IV 人間の復活
 第一章 さらけ出す
 第二章 人として認めらる
 年金問題に込めたもの
免田事件関連年表

著者

高峰 武

たかみね・たけし

1952年熊本県玉名市生まれ。早稲田大学卒。熊本日日新聞社編集局長、論説委員長、論説主幹を経て現在、論説顧問。著書・共著に『ルポ精神医療』(日本評論社)、『検証ハンセン病史』(河出書房新社)、岩波ブックレット『水俣病を知っていますか』『熊本地震2016の記憶』『8のテーマで読む水俣病』『生き直す 免田栄という軌跡』(弦書房)、『検証・免田事件[資料]1948年(事件発生)から2020年(免田栄の死)まで』(現代人文社)がある。

弦書房より発行の関連書籍

熊本地震2016の記憶
8のテーマで読む水俣病