セルタンとリトラル
ブラジルの10年

296頁
978-4-86329-249-9
定価 2000円 (+税)
2022年4月30日発行
紹介

世界地図を広げるとブラジルの面積は広大であることがわかる。日本からの移民も多く、ポルトガル語が公用語であることもよく知られている。北西部のアマゾンの森、南部のリオ・デ・ジャネイロ、サン・パウロなどとは風土がまったく異なる北東部ノルデステで、公衆衛生学者として10年間暮らして体感し思索した深みのあるノンフィクションである。
 いわゆる「近代化」を拒む独特な風土を、著者独自の観察眼でユーモアを混じえて語り、命、美、死の受容、言葉以前の話など多くの示唆に富んだ出色の文化人類学的エッセイ。

【書評等掲載情報】
日本経済新聞2022年5月21日(土)付 

目次

序章 はじまり
   *
第 一 章 レンデイラ
第 二 章 女のための薬
第 三 章 アペリド
第 四 章 預金凍結
第 五 章 「ブリコラージュ」なイベント
第 六 章 バンコ・ド・レイチェ(母乳バンク)
第 七 章 湯沸し器と片手鍋
第 八 章 シチオとファリーニャ
第 九 章 エンプレガーダ・ドメスティカ、あるいは家事労働をやってくれる人
第 十 章 ガラナ
第十一章 「キントゥラ」を拾う
第十二章 ビリンバウ
第十三章 翼の濡れた天使
   *
終章 カヌードスは何と闘っていたのか

著者

三砂 ちづる

みさご・ちづる

1958年山口県生まれ。兵庫県西宮市で育つ。京都薬科大学、神戸大学経済学部第二課程、琉球学大学院を経て、ロンドン大学PhD。津田塾大学多文化・国際協力学科教授。専門は疫学、母子保健。著書に、「オニババ化する女たち」(光文社)、「月の小屋」(毎日新聞社)、「女が女になること」(藤原書店)、「女に産土はいらない」(春秋社)等、共著に渡辺京二氏との「女子学生、渡辺京二に会いにいく」(亜紀書房)、吉本ばなな氏との「女子の遺伝子」(亜紀書房)等。訳書にパウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」(亜紀書房)等。編著に 『赤ちゃんにおむつはいらない』(勁草書房)、『科学的根拠から考える助産の本質』(南山堂)等。