弦書房週報 第4号(2009.12.11)

東京・目黒区美術館の「文化資源としての〈炭鉱〉展」が評判をよんでいます。九州・筑豊からも山本作兵衛さんの炭鉱画が70点出展、また、筑豊出身の野見山暁治さんの作品も展示されています。~12/27(日)まで開催中。
→『地底の声 三池炭鉱写真誌』(2625円)『絵かきが語る近代美術 高橋由一からフジタまで』(2520円)『眼の人 野見山暁治が語る』(2100円)『パリ・キュリイ病院』(2100円)

チッソ分社化を定めた水俣病特別措置法が国会を通過して以来、いろいろな問題点が新聞等で報道されています。そのわかりにくさを最新の情報まで含めて、証言の聞き取りと共にまとめた『なぜ水俣病は解決できないのか』を2010年1月に刊行します。水俣病を知らずに環境問題は議論できません。これから水俣病のことを知りたいと思っている方にもおすすめします。
→『宝子たち-胎児性水俣病に学んだ50年』(2100円)『水俣を見た7人の写真家たち』(2500円)

ポケット判 北九州・筑豊の近代化遺産100選』(1500円)が好評です。炭鉱と製鉄がどのように結びついて近代化していったかがコンパクトにまとめられています(カラー130ページ、モノクロ30ページ)。

堀越千秋さんの作陶展『冬の花』(東京・六本木 ストライプハウスギャラリー、12月15日まで)が開催中です。千秋窯から出てきた“国宝”の焼き物と併せて版画も展示されています(会場構成は福岡在住のピアニスト/歌手の深水郁さん)。著書『赤土色のスペイン』(2520円)を会場でも販売しています。
千秋窯を春の窯焚きの時に訪ねたのですが、山と川に囲まれまさに仙郷?! 国宝出現もナットクの素敵な場所。集まっている人々がまた良いあんばいでした。秋は行けませんでしたが、またぜひ訪ねてみたい所です。堀越さんのオフィシャルHPで窯や周りの様子も見られます。

(表示定価は全て税込)